
・TOPIX500指数とTOPIX Small指数
を6つに分けて分類した指標
・特に、TOPIXグロース指数とTOPIXバリュー指数が注目される
・時価総額加重方式を採用
・グロース株=成長株
・バリュー株=割安株
目次
・TOPIXスタイルインデックスシリーズとは??
TOPIXスタイルインデックスシリーズとは、TOPIX等の銘柄をPBRなどを基準にして、TOPIXバリュー指数とTOPIXグロース指数などに分類した指標です。
以下図にある通り、TOPIXバリュー指数、TOPIX500バリュー指数、TOPIX Smallバリュー指数、TOPIXグロース指数、TOPIX500グロース指数、TOPIX Smallグロース指数の6つに分類されます。

TOPIX等の構成銘柄を連結PBR等の指標を用いて、相対的にバリュー又はグロースに区分した株価指数です。

また、本指標は、2008年11月25日を1,000として算出されており、毎年10月に年1回の定期入れ替えが実施されます。
算出方法としては、「時価総額荷重方式」を採用しているため、時価総額の大きい銘柄に左右されやすいといった特徴があります。

・そもそもグロース株とバリュー株の違いは?
一言で表すと、グロース株は「成長株」で、バリュー株は「割安株」を意味しています。
もう少し深堀りすると、グロース株とは、業績がよく今後の成長も見込めるため、株価の上昇が期待される銘柄のことを指します。
例えば、過去のYahooやファーストリテイリングなどが有名なグロース株です。
また、グロース株は景気変動の影響を受けにくいといった特徴もあります。
一方でバリュー株とは、 人気がないが、割安で放置されているような銘柄のことを指します。
TOPIXスタイルインデックスシリーズでは、PBR(株価純資産倍率)を基にバリュー株を選定しています。
また、グロース株とは反対に、バリュー株は景気変動の影響を受けやすいといった特徴があります。

グロース株 | バリュー株 |
成長株 | 割安株 |
人気銘柄 | 人気はないが 割安銘柄 |
景気変動の影響 を受けにくい |
景気変動の影響 を受けやすい |
・TOPIXバリュー株指数&グロース株指数の選定方法
前述した通り、TOPIXスタイルインデックスシリーズは、TOPIXバリュー指数、TOPIX500バリュー指数、TOPIX Smallバリュー指数、TOPIXグロース指数、TOPIX500グロース指数、TOPIX Smallグロース指数の6項目に分類されます。
それぞれの銘柄選定は原則、下記の通り行われます。
TOPIXバリュー | TOPIXグロース |
---|---|
TOPIX500バリュー TOPIX500の構成銘柄の 内、連結PBRが下位3分の1 |
TOPIX500グロース TOPIX500の構成銘柄の 内、連結PBRが上位3分の1 |
TOPIXSmallバリュー |
TOPIXSmallグロース |

・グロース株vs バリュー株〜どちらが優位か確認する方法
グロース株とバリュー株の株価についてどちらが好調かを測る指標として、グロース/バリュー比率が挙げられます。
グロース/バリュー比率とは、 TOPIXグロース指数をTOPIXバリュー指数で割って算出される指標です。
グロース/バリュー比率が右肩上がり(=1を超える)であれば、グロース株が優位であることを示しています。
また、グロース株は景気変動の影響を受けにくいため、景気動向が悪化している際は、グロース株の方が強い傾向にあります。
リーマンショック以降、グロース株優位な相場が長く続きましたが、2020年11月中旬にTOPIXバリュー指数が2月来の高値を記録。バリュー株シフトの動きがみられました。
実際、Bloombergが公表している以下グラフからは、直近でグロース/バリュー比率が急減していることが見て取れます。
このように、グロース株の伸び幅は勢いを欠いており、バリュー株へのシフトが始まったと言われています。
いずれにせよ、2020年11月には米国大統領選挙もあり、新型コロナウイルス第3波が押し寄せてきたりと、世の中の不確実性が高まっています。
こうした中で、グロース株からバリュー株のシフトや相場全体が大きく下がる可能性も高まっているので、注意が必要です。