ユーロ・生産者物価指数 (PPI)について5分ほどで解説!!

ユーロ圏・生産者物価指数とは、欧州連合統計局(Eurostat )が、ユーロ加盟国(19カ国)の集計データを基に、生産直後の売り出し価格の変動率を算出し、月次で公表する指標です。

生産者物価指数(PPI)は、顧客が商品を購入する前の段階の価格を調査対象としているため、消費者物価指数(CPI)の先行指標とされています。

また、ユーロ圏だけではなく、EU27カ国の生産者物価指数や、EU圏内27ヶ国それぞれの国別の生産者物価指数も同時に公表されるのが特徴です。そのため、どの国がユーロ圏の生産者物価指数の押し上げに寄与したのか確認することができます。

尚、生産者物価指数(PPI)は、消費者物価指数(CPI)ほど市場からの注目度は高くありませんが、上述した通り消費者物価指数(CPI)の先行指標であるため、インフレ圧力を予測する上で、重要な先行指標とされています。

ハリネズミ
これ以降は、ユーロ圏・生産者物価指数に関する様々な事柄について説明しています。興味のある項目だけを目次からピックアップして読んでね!

1. 生産段階にある財とは具体的にどの段階?

生産者物価指数は、生産段階にある財や関連するサービスの物価変動率を調査対象としていますが、生産段階にある財の価格とは、具体的にどの段階の価格のことを指すのでしょうか?

それは、簡単に言うと、商品が小売市場に出る前の価格のことを指します。

具体的には、以下の製造段階にある財を調査対象としています。

  • 原材料
  • 中間財
  • 完成品

すなわち、生産者物価指数とは、商品が小売市場に出る前の価格 = 原材料、中間財、完成品の段階にある財の物価変動率を調査し、算出する指標なのです。


2. コアPPIとは?

コアPPIとは、価格変動が大きい生鮮食品やエネルギーをのぞいた生産者物価指数のことを指します。

欧州連合統計局(Eurostat)が公表する生産者物価指数(PPI)のレポートでは、エネルギー価格を除いたPPIが確認できます。

尚、欧州連合統計局が毎月公表する生産者物価指数(PPI)に関するレポート上では、生鮮食品とエネルギー価格を除いたコアPPIは確認できません。


3. PPIとCPIの違い

生産者物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)は、両方とも「物価がどれだけ変動したのか」を示すという点では同じですが、「どの段階の物価を調査対象としているのか」という点で異なります。

生産者物価指数(PPI)は、以下の3つの段階にある財の価格が、基準年や前年比・前月比と比較して、どれほど変動したのかを示します。

「原材料」「中間財」「完成品」

それに比べて、消費者物価指数(CPI)は、商品が小売市場に出た後、すなわち「完成品」が消費者の手に渡る時の価格「消費者物価」の変動率を示しています。

以上をまとめると、

指標 説明
生産者物価指数(PPI) 物価変動を生産者側の立場から捉えた指標。
消費者物価指数(CPI) 物価変動を消費者側の立場から捉えた指標。


4. 原文資料から学ぶ指標英単語


欧州連合統計局(ユーロスタット)が公表する「ユーロ圏・生産者物価指数」は、6ページ程のPDFに結果が記されています。

ここでは、実際に欧州連合統計局(ユーロスタット)が公表するPDF資料にでてくる重要英単語の一覧と、英文の和訳を2.3載せておきます。

著者の主観で、英文の経済記事や指標関連の記事によく出てくる英単語ばかりをピックアップしていますので、ぜひ、英文記事を読む際の参考にしていただければと思います。

原文資料:2020年1月 ユーロ圏・生産者物価指数


重要英単語
英語 意味
Total industry 全産業
Total industry excluding energy エネルギーを除く全産業
intermediate goods 中間財
Energy エネルギー
Capital goods 資本財
Durable consumer goods 耐久消費財
Non-durable consumer goods 非耐久財

英語 意味
durable consumer goods 耐久消費財
non-durable consumer goods 非耐久消費財
intermediated goods 中間財
capital goods 資本財
excluding 〜 〜を除いて
increase 上昇
rise 上昇する
rose by〜 〜ほど上昇した
decrease 減少
index 指標
domestic 国内の
compare with 〜 〜と比較して
prices in total industry 全産業の価格
highest 最も高い
lowest 最も低い


英文和訳

原文資料から英文をピックアップし、和訳しています。毎回同じような形式で結果が公表される上、結果について記載されている部分を和訳していますので、ぜひ、原文資料を読み解く際に役立ててください。

Part. 1

In January 2020, compared with December 2019, industrial producer prices rose by 0.4% in both euro area (EA19) and EU27, according to estimates from Eurostat, the statistical office of the European Union. In December 2019, prices increased by 0.1% in both euro area and EU27.

出典元: Eurostat

和訳
欧州連合の統計局であるユーロスタットによると、2020年1月は、2019年12月と比較して、ユーロ圏(19ヶ国)とEU圏(27ヶ国)の両方で、生産者物価指数は、+0.4%増加しました。尚、2019年12月は、ユーロ圏とEU圏の両方で、+0.1%増でした。


Part. 2

In January 2020, compared with January 2019, industrial producer prices decreased by 0.5% in the euro area and by 0.2% in the EU27.

出典元: Eurostat 

和訳
2020年1月は、2019年1月と比較すると、ユーロ圏の生産者物価指数は、-0.5%低下し、EU圏の生産者物価指数は、-0.2%低下しました。

5. ユーロ圏・生産者物価指数の動向

ユーロ圏・生産者物価指数(PPI)の過去動向まとめは、以下の通りです。


ユーロ圏・PPIの動向
・1981年〜2020年の平均は、80.71
・2018年10月に、106.2と最高水準を記録
・1981年1月に、49.10と最低水準を記録


1981年から2020年の期間における、ユーロ圏生産者物価指数(PPI)の平均値は、80.71です。

同期間では、2018年10月に、106.20と最高水準を記録し、1981年1月に、49.10と最低水準を記録しました。

また、以下グラフに示されている通り、2019年1月以降では、8月に最低水準(104.0)を記録。景気が減速する中、エネルギー価格が急落し、全体の結果を押し下げる形となりました。

また、直近の2020年2月には、前月比で▲0.6%、前年比で▲1.3%減となりました。サウジやロシアの原油増産により、エネルギー価格が急落したことが原因です。


6. まとめ

ユーロ圏・PPI
概要 欧州連合統計局が、生産され
てから小売市場に出回るまでの
財やサービスの物価変動率を
算出し、公表する指標
公表日 毎月
調査機関 欧州連合統計局(Eurostat)
調査対象 ①原材料
②中間財
③完成品
コア・PPI 価格変動の大きいエネルギーや
生鮮食品を除いた物価変動率
のこと
動向 ・1981年〜2020年の平均は、80.71
・2018年10月、106.2と最高値を記録
・1981年1月、49.10と最低値を記録

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