短期金利とは?分かりやすく徹底的に解説!!


1.短期金利とは?

短期金利とは、返済期間が1年未満の資金の貸し借りに適用される金利のことを指します。


返済期間が1年未満の金利であれば、全て「短期金利」に分類されるため、短期金利が適用される金融取引は世の中にたくさん存在します。


いくつか例を挙げると、譲渡性預金(CD)*参考コマーシャルペーパー(CD)*参考無担保コール翌日物*参考などに適用される金利などが短期金利に分類されます。


赤ちゃん
ちなみに、「金利」というのは、お金を貸し借りする際に適用されるお金のレンタル料みたいなものだよ。

参考

譲渡性預金(CD)
他人に譲渡できるタイプの定期預金(一定期間引き出せない預金)。譲渡できるというのは、他人に預金を売れるということ。例えば、1,000万円預けて5ヶ月後に1,500万円を受けとれる(=毎月100万円受け取れる)譲渡性預金があったとします。これを、2ヶ月後に1,200万円で他人に譲ると、譲った側は400万円(利子2ヶ月分を含む)の利益がでて、譲られた側は3ヶ月間利子(合計300万円)を受け取れるので、最終的には100万円の利益(1,300万円-1,200万円)がでます。

 

コマーシャルペーパー(CD)
企業が短期で資金を調達するために発行する無担保の約束手形(社債の期限が短い版みたいなイメージ)。無担保であるため、基本的に信用力のある大企業しか発行できません。期限は1ヶ月〜1年未満と短い。

 

無担保コール翌日物
一時的な資金不足を解消するために、銀行間で資金を融通する取引。大きな額の取引があったりと、銀行が資金を一時的に借りることを目的としているため、借りた資金は翌営業日に返済されます。


このように、短期金利が適用される取引は世の中にたくさん存在しますが、その中でも代表的なのが、銀行間で取引する際に適用される無担保コール翌日物金利です。


金融政策等に関する記事中に出てくる「短期金利」は、銀行間取引市場(インターバンク市場)で取引される「無担保コール翌日物金利」のことを指してる場合がほとんどです。


リスくん
長期金利と言えば「10年もの国債利回り」、短期金利と言えば「無担保コール翌日物の金利」といった感じです。
赤ちゃん
ちなみに、「無担保コール翌日物」は、金融機関が無担保で資金を融通し合い、借りた資金は翌日に返済するのが一般的だから、「無担保コール翌日物」と呼ばれているんだよ。

要するに、、、

短期金利=期限が1年未満の資金の貸し借りに適用される金利。

その短期金利の中でも、銀行が一時的な資金不足をしのぐための「無担保コール翌日物金利」が短期金利の代表選手。といった感じです。



この記事のポイント!

短期金利は「1年未満の貸し借りに適用される金利」
特に「無担保コール翌日物金利」が注目される!

Q. なぜ、無担保コール翌日物金利が注目されるの??

A. 市場の資金量に大きく影響するから
景気動向に影響する!

そんな、「無担保コール翌日物金利」もマイナス金利に。。
日銀が導入したマイナス金利政策の影響

Q. マイナス金利政策ってなに??

A. 日銀当座預金の一部である「政策金利残高」に-0.1%の金利を適用する政策

マイナス金利政策の導入によって、日銀当座預金から-0.1%を取られるのが嫌な銀行が、-0.1%よりマイナス幅が低い金利で他行に貸し付け(預かってもらう
イメージ)

こうして、「無担保コール翌日物金利」もマイナス金利へ。

2.無担保コール翌日物金利について

金融機関がお互いに超短期的に資金を融通する際に適用される金利(無担保コール翌日物金利)が、短期金利の代表格と説明してきました。


では、なぜ、無担保コール翌日物金利が短期金利の代表格(=重要視される)とされるのでしょうか?


それは、 無担保コール翌日物金利が経済全体に与える影響が非常に大きいからです。


経済に与える影響が大きいため、日本の中央銀行である日銀は、金融政策を通じて、無担保コール翌日物金利をコントロールしようとします。


例えば、無担保コール翌日物金利が0.2%だったとすると、金融機関は0.2%の利率で他の金融機関から資金を借りれるため、その借入れた資金を0.3%で企業や個人に貸したとしても+0.1%の利益がでます。


では、無担保コール翌日物金利が1.5%だったらどうでしょうか?


金利はお金を借りる際の”コスト”なので、金融機関から金利1.5%で借りた資金を、企業や個人に0.3%で貸したりすると、貸す側の金融機関が損をしてしまいますよね。


ですので、無担保コール翌日物金利が1.5%であれば、それ以上の金利をつけて、企業や個人に資金を貸し出すが通例です。


従って、無担保コール翌日物金利が上昇すると、金融機関が企業や個人に貸し出す際の金利も高くなり、金利が高くなると、企業や個人は「もっと金利が低くなってからお金を借りよう!」と思うので、市場に出回る資金の量が減ってしまいます。


反対に、無担保コール翌日物金利が低下すると、企業や個人に資金を貸し出す際の金利も低くなるため、企業や個人は積極的にお金を借りるようになり、市場に出回る資金量は増加します。


以上から分かる通り、短期金利の代表格である「無担保コール翌日物金利」が上下するだけで、市場に出回る資金量に影響を与えます。


そのため、日銀が、景気に過熱感があり市場に出回る資金量を減らしたい場合は、金融機関に国債を売って(=売りオペレーション)資金を吸収し、資金が減った金融機関が無担保コール翌日物金利を引き上げることによって、市場に出回る資金量を間接的に減らそうとします。


赤ちゃん
日銀が金融機関に国債を売れば、その国債を買うためにお金を支払う必要があるため、金融機関が保有している資金量が減り、他の金融機関にあまりお金を貸したくないからコール翌日物金利を引き上げるということだね。

反対に、景気が停滞している時は、市場に出回る資金量を増やすため、日銀は金融機関から国債を買い取り(=買いオペレーション)、新規で発行した紙幣で支払うことによって、金融機関に新しいお金が流れ込むため、無担保コール翌日物金利は引き下がるというわけです。


このように、「無担保コール翌日物金利」は市場に出回る資金量、ひいては景気動向に影響を与えるほど重要な金利であるため、短期金利の代表格とされています。


また、日銀は、その重要な「無担保コール翌日物金利」を間接的に操作することによって、市場に出回る資金量を調整しているというわけです。


3.短期金利がマイナスってどういうこと?

日銀が2016年1月にマイナス金利政策の導入後、民間銀行間で資金を融通する際に適用される「無担保コール翌日物金利」もマイナス金利で取引される局面が多々見られるようになりました。


そもそも、金利がマイナスになるとはどういうことでしょうか?


端的に言うと、お金を支払ってお金を貸しているということです。


全然意味が分からないですよね。。なぜ、損をしてまで、他の金融機関にお金を貸したいのでしょうか?


それは、日銀が2016年1月にマイナス金利を導入し、日銀当座預金(民間銀行が日銀に預けている資金)の一部にマイナス金利(-0.1%)が適用されるようになったため、「日銀にお金を預けてマイナス金利分(-0.1%)のお金が取られるのであれば、他の金融機関に-0.1%より小さいマイナス金利でお金を貸して、資金を預かってもらおう!」と考える金融機関が続出したからです。


マイナス金利でお金を借りる側としても、お金を借りるだけで利子がもらえるので、上記のような取引が成立することも納得できるかと思います。


ここまで読んでいただいた方は、マイナス金利幅(-0.1%)よりマイナス幅を低く設定して他の金融機関にお金を貸そうとする金融機関が増加しているため、「無担保コール翌日物金利」もマイナス金利となっているということはご理解いただけたかと思います。


次は、「無担保コール翌日物金利」がマイナスとなった原因である「マイナス金利政策」について深堀りしていきます。


全民間銀行は、一定金額のお金を日銀に預ける必要があり、その預けた金額の一部に適用されるのがマイナス金利です。


赤ちゃん
全民間銀行は、日銀に「日銀当座預金」という口座を開設しているので、日銀にお金を預ける際は、その口座に資金を預け入れることになっているんだ。このように、日銀は銀行からお金を預かるため「銀行の銀行」と言われているよ。

民間銀行が日銀当座預金に預けたお金は以下図のように3項目に分類されます。



日銀当座預金の3つの項目
①基礎残高
基礎残高とは、2015年度時の各行の超過準備額(日銀に必ず預けないといけない法定準備額を超える残高)の平均残高のことを示しており、基礎残高には+0.1%の金利が適用されます。

②マクロ加算残高
マクロ加算残高は、法定準備額貸出支援基金の平均残高(経済成長が見込める分野への投資を行った金融機関に対して、日銀が低金利で貸し出しを行うこと)・マクロ加算額(日銀当座預金への預け入れ額増加の変動を加味して、預金の平均残高に3カ月ごとに見直しが実施される基準比率を掛け算して求められる残高)などによって構成されます。マクロ経済の動向によって変動するため、「マクロ加算残高」と言われています。マクロ加算残高には0.0%程の金利が適用されます。

③政策金利残高
①基礎残高と②マクロ加算残高を上回る残高です。政策金利残高には、マイナス金利(-0.1%)が適用されます。


このように、マイナス金利政策というのは、各金融機関が日銀に開設している当座預金残高の「政策金利残高」部分に0.1%のマイナス金利を適用する金融政策のことを指します。


要するに、、、


日銀の当座預金にお金を預けすぎると-0.1%のマイナス金利が適用されるため、「逆に金利払うかららウチからお金借りて!」って感じで-0.1%よりマイナス幅が小さい金利で他行にお金を貸す行為が流行しているので、短期金利の代表格である「無担保コール翌日物金利」がマイナスになっているという訳です。


4.まとめ

短期金利は、返済期間が1年未満の資金の貸し借りに適用される金利です。


返済期間が1年未満の金融取引は、譲渡性預金やコマーシャルペーパー、無担保コール翌日物金利などたくさんありますが、その中でも特に注目されるのが「無担保コール翌日物金利」です。


なぜ、「無担保コール翌日物金利」がそんなに重要視されるのか?と言うと、経済全体に与える影響が大きいからでしたね。


無担保コール翌日物金利が低く、他の銀行からお金を借りやすい状況であれば、銀行は低い金利でもどんどんお金を貸そうとしますが、他行からお金を借りにくい状況であれば貸し渋ります。


このように、無担保コール翌日物金利は、市場に出回る資金量に大きく影響を与えます。


そんな、短期金利の代表格とされる「無担保コール翌日物金利」ですが、現在金利がマイナスの状況にあります。


それは、日銀が2016年9月に開始したマイナス金利政策が原因です。


日銀に預けててもマイナス金利でお金を取られるので、それなら他の銀行に日銀に預ける際のマイナス金利幅より低い金利で貸しだそう!と考える銀行が増えたことが背景にあります。


以上がマイナス金利についてです。以下記事では、「長期金利」について解説しているので、興味のある方はぜひ、除いて見てください。

長期金利って結局なんなのか?どういう仕組みで上昇するの??長期金利のあれのれについて分かりやすく解説!!

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