FTSE世界国債インデックスとは??~ 世界で最も有名な国債インデックスについて解説!!


リスくん
この記事では、世界で最も利用される国債のベンチマークと言われている「FTSE国債インデックス」について解説していきます。

本記事で取り扱う内容は以下の通りです。


  1. FTSE世界国債インデックスについて
  2. 国別構成比率
  3. 組み込まれている国債の格付け&利回り
  4. 新たに中国国債が組み入れ銘柄に??

1.FTSE世界国債インデックスとは?

FTSE世界国債インデックス(WGBI)とは、主に先進国の国債で構成されている指数です。


「FTSE国債インデックス」は元々、シティグループが公表していた指標であるため、「シティグループ国債インデックス」と呼ばれていましたが、2017年8月末に、ロンドン証券取引所がシティグループから債券分析事業を買収したため、「FTSE国債インデックス」に名称が変更されました。


実際にFTSEが公表している「factsheet」を主な情報源として、本記事を作成しております。


FTSE国債インデックスの採用銘柄になるためには、以下5つの厳しい基準をすべてクリアする必要があります。



上記条件は、年次レビューごとに評価され、既存の構成銘柄が上記基準を満たさなくなった場合は、その翌月から指数から除外されます。


年次レビューによって生じた組み換えは、レビュー後に詳細が公表されます。

2.FTSE国債インデックスの構成国比率

FTSE国債インデックスは2021年5月現在で、20ヵ国以上の国債で構成されています。2021年3月31日にFTSEによって公表された「Fact Sheet」によると、現在のFTSE国債インデックスの各国構成比率は以下の通りです。

factsheet」の情報を基に著者が作成

上のグラフにあるEGBIというのは、EMU 国債インデックスのことを指しており、オーストリア、ベルギー、フィンランド、フランス、ドイツ、アイルランド、イタリア、オランダ、スペインの9ヵ国の国債が含まれています。


上記構成銘柄に加えて、2021年10月からは中国国債が追加される予定です。


中国国債の構成比率については明らかになっておりませんが、米金融大手ゴールドマン・サックスは、5.1%程度になるのではないかと予想しております。

ゴールドマン、WGBI指数の中国国債組み入れ比率予想を5.1%に下方修正
(ロイター)


尚、中国国債組み入れに関するFTSEによる正式な発表は、3月29日の取引終了後に発表される予定とのことです。


3.FTSE国債インデックスの格付け

2021年4月30日にFTSEによって公表された「Fact Sheet」によると、現在のFTSE国債インデックスを構成する国債の格付け比率は以下の通りです。


国債の格付けは、S&Pグローバル・レーティングの格付けを参考にしております。

*「factsheet」の情報を基に著者が作成

参考までに、2021年04月24日時点でのS&Pグローバル・レーティング社による日本国債の格付けは「A」より若干評価の高い「A+」となっております。


1981年~2016年の35年間で、格付けが「AAA」もしくは「AA」となっている国債のデフォルト率は0%です。


また、格付けが「A」となっている国債のデフォルト率はわずか0.18%となっております。


従って、「A」~「AAA」が91%以上を占めるFTSE国債インデックスは極めて安全なインデックスであると言えるでしょう。


4.利回り

FTSE国債インデックスは世界的にも有名なインデックスであるため、これをベンチマーク(基準)にしたETFや投資信託も世の中にはたくさん存在します。


有名どころだと、以下3つのETF及び投資信託は、FTSE世界国債インデックスの動きに連動するよう設計されています。詳細な情報については、リンク先をご確認ください。



上記のようなETFや投資信託がベンチマークとしているFTSE世界国債インデックスの通貨別利回りは以下の通りです。



5.WGBIに中国国債が組み入れられる影響は??

FTSEラッセルは、2021年10月から3年程度時間をかけて段階的に中国国債をFTSE世界国債インデックス(WGBI)に組み入れる方針を発表しました。


HSBCによると、FTSE世界国債インデックス(WGBI)に連動する運用資産は世界で2.5兆ドル(約270兆円)あり、FTSE世界国債インデックス(WGBI)の構成銘柄に占める中国国債の組み入れ比率は、全体の5.25%になる見通しです。


現行の構成比率を基に考えると、5.25%という組み入れ比率は、英国に次ぎ5番目に大きな組み入れ比率となります。


尚、日本の年金運用機関である(GPIF)は、運用総額約180兆円のうち16兆円を、FTSE世界国債インデックス(WGBI)に連動して運用しています。


また、GPIFは流動性や対外投資家への規制などを理由に、人民元建ての債権をポートフォリオに含めておりません。


FTSE世界国債インデックス(WGBI)に中国国債が組み込まれているといった決定を受けGPIFは、「実際の組み入れまでに時間があり、内部で論点整理して対応を検討する」とコメントしております。


FTSE世界国債インデックス(WGBI)に中国国債が正式に組み込まれ始める2021年10月以降、GPIFがWGBIの組み入れ比率をどう変動させるのか、それとも変更せず現行通り運用し続けるのか、今後の動向に注目です。

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